硝子体手術は緊急性が高い場合には即日~2日で対応いたします。
ただし眼の条件によって1週間程度の対応となります。よろしくお願いいたします。
眼球の中にあり、レンズの役目を果たしている水晶体の直後にある組織が硝子体です。透明なゼリー状の物質でコラーゲンを成分としています。硝子体に対して施される手術全般を硝子体手術と呼んでいます。硝子体手術は網膜を守ったり、治したりする為の手術とも言えるのですが、主な適応疾患は、網膜剥離、黄斑前膜、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などとなっています。
網膜剥離は、加齢で硝子体がしぼむ際に、網膜に癒着などがある場合に裂孔が生じ、網膜色素上皮から網膜が剥がれてしまう疾患です。黄斑前膜は、硝子体がしぼんだ際に、分離し損ねた部分に残存膜が収縮し張って、黄斑という網膜の中心部分にひずみや視力障害を生じます。加齢黄斑変性は、加齢に伴う黄斑の障害で、視野の中心部に新生血管が扁平に生えてきて、歪みや暗い部分が発生します。糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症の一つですが、血糖値の上昇に伴い網膜の血管に閉塞が起こり、閉塞部を直そうとして生えてきた新生血管が弱いため、出血や浮腫が発生し、新生血管が連結して増殖膜出来るとが手術の対象となります。
硝子体手術では、眼球の圧を保つ灌流液を注入する器具、眼球内部を照らすライト、鉗子、の3つの為の小さな孔を白目の部分に開けます。出血部分や新生血管などの切除は、硝子体カッターを用いて行います。切開創は縫合の必要はなく、自然に閉じてしまいます。術後の視力回復までの期間は半年から1年程度と言われています。